プログラマとデザイナーが調和しない理由
プログラマとデザイナー
WEBサイトやスマホアプリなどを製作する際に、コンテンツのデザインやパーツの製作をする「デザイナー」と、デザインに基づいて実装をする「プログラマ」。
規模が小さい場合や、一部のスペシャリストでない限りは、プロジェクトのステークホルダーとして、それぞれ違う人物が存在すると思います。
両者が同じ会社の人間であることもあれば、どちらかが外注として発注を受ける形になるケースもあると思います。
あるいはSierがそれぞれ発注するケースもあると思います。
このとき、デザイナーとプログラマの両者が別の組織の人間の場合、円滑に進んだという話を聞いたことは、ほとんどありません。
(少なくとも私は円滑に進んだ経験がありませんw)
同じ会社の場合でも、組織間の問題で上手く行かない話を多々聞きます。
ネットで検索しても、そんなような話はたくさんヒットします。
私なりに、なぜ上手く行かないのかを、考えてみました。
プログラマとデザイナーの意見が合わない
人それぞれの部分もあるので「そんなことない!」という反論もあるかと思いますが、デザイナーとプログラマでは目指している理想が違うように感じています。
デザイナーの特徴
デザイナーは、クライアントの要求を汲んで、いかに自分のセンス、流行や最新性を、細かいディティールも含め表現するかを重要視しています。
つまり、利用者に対して驚きや満足を提供することに重きを置いているように感じます。
ひとことで言うと、"褒められたい"って感じです。
プログラマの特徴
一方プログラマは、クライアントの要求通りにきちんと動作し、いかに問題や不具合が起きずに、安定して稼働し続けるかを重要視しています。
つまり、利用者が不満を持たずにその後も使い続けることに重きを置いているように感じます。
ひとことで言うと、"怒られたくない"って感じです。
もちろんデザイナーも不満を持たれなくないだろうし、怒られたくないと思います。
逆にプログラマだって、こだわりがあるだろうし、褒められたいと思います。
でも根底にある特徴はこんな感じな気がします。
相互理解の気持ち
どうしても製作の現場においては、デザイナーの方が先行して動くことになります。
大凡のデザインを作成し、クライアントと合意を取ってからプログラマが作っていくことが多いと思います。
(同時並行やデザインと関係ない部分を先に作るなどあるとは思いますが。)
そのため、いざ詳細設計をしていくと、工数や費用、最悪の場合は技術的に無理なことが生じて、どうしてもデザイン変更となることは多々あるかと思います。
そんな感じなもんだから、プログラマはデザイナーのデザインに対して「製作の苦労を分かっていない!」となってしまいます。
逆に、デザイナーはプログラマの成果物に対して「こっちが思い描いたものとどんどん変わっていく」なんてことに。
互いの意図は水と油です。
デザイナー ⇒ 「微妙に違う画面だから、デザインを変えてユーザに対して表現したい」
プログラマ ⇒ 「ほとんど同じ画面なのだから、デザインは共通化して、タイトルを変えるなどしてユーザに表現すれば十分」
デザイナー ⇒ 「この 1px 分の影がデザイン上非常に大事」
プログラマ ⇒ 「影なんかなくても動作する。むしろバグの温床になる」
まさに水と油ですね。
解決するための特効薬なんてないと思います。
相互理解の気持ちで、コミュニケーションをとることが1番の近道なのだと考えています。